1. 基本的な構造
主に以下の3つのパーツで構成されています。
- インプラント体: 顎の骨に埋め込むネジ状のパーツ。骨と結合しやすいチタン製が一般的です。
- アバットメント: インプラント体と人工歯をつなぐ連結土台です。
- 人工歯(上部構造): 実際に見える歯の部分で、セラミックなどが使われます。
2. メリットとデメリット
天然の歯に近い感覚で噛める一方、手術が必要などの特徴があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メリット | ・自分の歯と同じような噛み心地が得られる ・他の健康な歯を削ったり負担をかけたりしない ・見た目が自然で美しい ・顎の骨が痩せるのを防ぐ効果がある |
| デメリット | ・外科手術が必要 ・保険適用外(自費診療)のため費用が高額 ・治療期間が数ヶ月〜半年と長い ・「インプラント周囲炎」予防のため、徹底したメインテナンスが不可欠 |
3. 費用と期間の目安
- 費用相場: 1本あたり30万円〜55万円程度が一般的です。自費診療のため歯科医院によって異なります。
- 治療期間: インプラントが骨と結合するのを待つ必要があるため、通常3ヶ月〜6ヶ月程度かかります。
4. 注意点
重度の糖尿病や骨粗鬆症などの持病がある方、喫煙習慣がある方は、手術のリスクや骨との結合不全のリスクが高まるため、治療が受けられない場合があります。
治療の流れ
期間は約3〜9ヶ月で。手術が必要なため、段階を追って進めます。
- 精密検査・計画: CT撮影で顎の骨の厚みや神経の位置を確認します。
- 一次手術(埋入手術): 歯ぐきを切開し、顎の骨に穴を開けてインプラント体(人工歯根)を埋め込みます。
- 治癒期間(待機期間): インプラントと骨がしっかり結合するのを待ちます(数ヶ月)。
- 二次手術: インプラントの頭を出し、人工歯を取り付けるための土台(アバットメント)を装着します。
- 人工歯の装着: 型取りをして作った精密な人工歯を固定して完成です。
インプラント周囲炎のリスク
2. 「インプラント周囲炎」という最大のリスク
インプラントは人工物なので「むし歯」にはなりませんが、「歯周病」のような病気にはなります。これが「インプラント周囲炎」です。
- 特徴: 自覚症状が出にくく、気づいた時にはインプラントを支える骨が溶けてしまい、インプラントが抜け落ちる原因になります。
- 対策: 毎日の丁寧なブラッシングと、歯科医院での3〜6ヶ月ごとの定期メンテナンスが絶対に欠かせません。
他の治療法(入れ歯・ブリッジ)との違い
3. 他の治療法との比較
歯を失った際の選択肢として、インプラントがなぜ選ばれるのか(または選ばれないのか)の比較です。
| 特徴 | インプラント | ブリッジ | 入れ歯 |
|---|---|---|---|
| 周囲の歯 | 削らない(単独で自立) | 両隣の健康な歯を削る | バネをかける歯に負担 |
| 噛む力 | 天然の歯と同等(80%以上) | 60%程度 | 30%程度 |
| 見た目 | 非常に自然 | 比較的自然 | バネが見えることがある |
| 費用 | 高額(自費) | 保険適用あり | 保険適用あり |
| 手術 | 必要 | 不要 | 不要 |
骨が足りない場合
「骨が薄いからインプラントは無理」と言われた場合でも、現代では「骨造成(こつぞうせい)」という手術(GBR法やサイナスリフトなど)を併用することで、治療が可能になるケースが増えています。
まずは「抜けたままの期間」が長いか、あるいはこれから抜歯する予定など、現在のお口の状況を踏まえ御所梅致します。