1. 治療の2つの段階
子供の成長に合わせて、目的の異なる2段階の治療があります。
- 第1期治療(混合歯列期:6歳〜12歳頃)
- 目的: 顎の骨の成長をコントロールし、永久歯がきれいに並ぶためのスペースを作ること。
- 特徴: 顎を広げる装置や、受け口・出っ歯を改善する装置を使用します。この時期に土台を整えることで、将来的な抜歯のリスクを減らせます。
- 第2期治療(永久歯列期:12歳頃〜)
- 目的: 永久歯が生え揃った後、歯の1本1本を精密に動かして噛み合わせを完成させること。
- 特徴: 内容は大人と同じ「ワイヤー矯正」や「マウスピース矯正」です。1期治療で土台が整っていれば、2期治療が不要になる、または期間が短くなることがあります。
2. 大人(成人)の矯正との違い
大人の矯正は「すでに固定された顎の骨」の中で歯を動かしますが、小児矯正は「顎の骨自体の形や大きさ」を適切な方向へ誘導できる点が根本的に異なります。
3. メリットとデメリット
| 項目 | 内容 |
|---|
| メリット | ・顎の成長を利用できるため、抜歯を避けられる可能性が高い ・指しゃぶりなどの癖も改善し、顔立ちのバランスも整えやすい ・将来的な虫歯や歯周病のリスクを軽減できる |
| デメリット | ・子供本人の協力(装置の装着など)が不可欠 ・治療期間が数年に及ぶ場合がある ・成長に合わせて装置を作り替える必要がある |
4. 費用と期間の目安
- 費用相場:
- 1期治療のみ:20万円〜50万円程度
- 2期治療(仕上げ):追加で30万円〜60万円程度
- ※原則、自由診療(全額自己負担)ですが、咬合異常などは医療費控除の対象になることがほとんどです。
- 期間: 1期・2期合わせて数年(平均3〜5年程度)かかるのが一般的です。
5. いつ相談すべき?
一般的には「前歯が永久歯に生え変わる7歳〜9歳頃」が適切なタイミングとされています。ただし、受け口(反対咬合)などの場合は、もっと早い段階での相談が推奨されることもあります。